秀句鑑賞

2020年句会報

  ここに落ちるつもりだつたか牡丹雪      葉狩淳子

   一片の牡丹雪が地へたどり着いた。ふつう牡丹雪の句は浮遊 している空中の描写か、もしくは地に着いた時点で作品は終り である。しかしこの句は普通終りのところから始まっている。 本当はもっと別なところがあったのではないか…、ためらうよ うに落ちた牡丹雪を見て、自問自答の作者の姿が見えてくる。

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