第一席寸評抄 朝日新聞 岡山俳壇 ― 選評 大倉白帆 野も山も 新緑に覆われ、 早やほととぎすが鳴き始めた。五月は夏、みずみずしい生命力にあふれた、最も麗しい月。六月はしっとりとした空のもと草花 が街路や小庭をかざります。近回りの路地にも俳句の材料はあふれています。 1 最 近 ← 8 年 前から * 俳句は季節感を大事にします。 季節がずれた場合、その他の事情などで掲載時期が遅れることがあります。 ご諒承ください。 2 最新 ~ 2017年 紙上掲載作品 *目下書き足し中。 1 直近の第一席 ● 潮招き此岸 (しがん) まだまだ面白い (勝 央) 竹内 亨佑 令8・5・4掲載 潮招きとはカニの一種で、大きな爪を振って潮を招いていると見た呼び名。これが彼岸 (ひがん) から自分を呼んでいるが、まだまだ此岸(この世)に未練がある。 ● 春の川のぞく自転車かたむけて (鏡 野) 西村なほみ 令8・4・27掲載 早くも水草や小魚などの生命の営みが始まっている。それらを覗き込む様子を「自転車かたむけて」と。この単純な所作、その描写が秀句をもたらした。 ● 補強するカラスネットや花の昼 (岡 山) 佐田 京子 令 8・4・20・掲載 生ゴミを狙ってくるカラス対策。町内会役員は明日またやって来るカラスのため、防御ネットを繕っているのである。世間は花見に浮かれているお昼時。 ● ビバルディの「春」の流るる開所式 (岡 山) 石破ますみ 令8・4・13・掲載 明るく希望に満ちたビバルディの「春」。 もし所長や来賓挨拶が続くだけの場合を考えれば、どれだけの効果か。 ビバルディの一曲で優雅な式典になった。 ● 貴賓席めくや紫クロッカス ...